こんにちはー!!くまでーす!!
皆さんは「光あれば闇もある」という言葉を聞いたことはありますでしょうか。
私はキングダムハーツで聞いたことがあります。
そこで今回は、前回語ったサンデーサイレンスの輝かしい栄光の裏側である「サンデーサイレンスが犯した功罪」を語っていきます。
この記事を読んで分かることとしては以下のボックスの中に記してあります。
サンデーサイレンスの血が偏りすぎてる現代競馬をどうすべきか
今後起こりうることはなにか
今後、競馬界ではどうすべきか
それでは早速行ってみましょう。
サンデーサイレンスそのものを知りたい方はこちら。
サンデーサイレンスが犯した功罪
サンデーサイレンスが犯した功罪としては2つありまして、一つが「近親交配多発の危険性」、2つが「内国産馬の繁殖が難しくなる」です。
近親交配多発の危険性
まず、近親交配多発の危険性に関して言えば、サンデーサイレンス自体、産駒が豊富におり、後継種牡馬もディープインパクトを始め、数多の産駒が生み出されました。
しかし、逆を言ってしまえば、「近親交配多発の危険性」も孕んでいるのも事実です。
近親交配に関しては、代表で、現役時代のときにウマ娘になったデアリングタクトとやばい配合をしたワイズメアリーを例に説明します。

まず、デアリングタクトですが、私が普段使ってる血統図解を見て

「どこが近親交配なんだ」と言いがちですが

4代前血統使図解の画像を見ると「サンデーサイレンス」が父系統・母系統ともに赤字で名前が記してあります。
これは競馬用語で言う「インブリード」と呼ばれ、デアリングタクトを軸に、父系統を遡ると、エピファネイア→シーザリオ→スペシャルウィーク→サンデーサイレンスと当たり、母系統を遡るとデアリングバード→デアリングハート→サンデーサイレンスと当たります。
インブリードのメリット・デメリット
メリット
強い競走馬が生まれ、優れた顕性遺伝子を後世に継承できる
突然変異により強い馬が生まれる
デメリット
強い遺伝子が濃くなるのと同時に、弱い遺伝子が濃くなる
生殖異常により、子供を残せなくなる可能性が出てくる
この場合、血統でいうと「サンデーサイレンスの4×3クロス」と言われます。
なお、4×3もしくは3×4クロスは競馬界では「奇跡の血量」と言われる数値です。
続いて、「ワイズメアリー」ですが、ワイズメアリーは父キタサンブラック、母アオイスカーレット、母父ディープインパクトという血統です。
血統で記すと下記の画像のようになります。

上記の画像を見て「あ、これあかんやつや」と感じた方は一気にすっ飛ばして次の項目へ、「キタサンブラックがお父さんでディープインパクトがおじいちゃんってすげー!!」と感じた方は、真下にある血統図解2つを見てください。
まず、キタサンブラックの血統としては下の図の通りです

続いてディープインパクトの血統としては下の図の通りです。

上2つの画像を見て、ピンときた方もいるかと思われますが、キタサンブラックの父であるブラックタイドとアオイスカーレットの父であるディープインパクトは血の繋がった兄弟であり、ブラックタイド・ディープインパクト共に父サンデーサイレンス、母ウインドインハーヘアの血統です。
つまり、どういうことかというと、人間で例えるなら「いとこ同士が愛し合って結婚して、子供が生まれた」ということになります。
「え?いとこ同士なら別にいいじゃん」と思われがちですが、競馬界では全兄弟(父も母も同じ馬)の場合、基本的に同じお父さんとしてみなされることが多々あります。
なので、図で記すと下の図のようになります。

この場合、サンデーサイレンスとウインドインハーヘアの3×3もしくはブラックタイド・ディープインパクトの2×2クロスとなります。
このクロスは競馬界では「危険領域」とみなされ、血量で言えばなんと50%を占めます。
内国産馬同士の繁殖が難しくなる
続いてが「内国産馬同士の繁殖が難しくなる」です。
サンデーサイレンス自身、血統を一言で表せば「父にヘイローがいる雑草系統」だったことも手伝い、様々な牝馬との交配で、優秀な産駒を残したことはもちろん、アウトブリード(4代前の先祖に同じ馬がいない)ことが盛んでありました。
しかし今だと、ディープインパクトを始めとしたサンデーサイレンスの子供たちが、お父さんやお母さんとして頑張った結果、デアリングタクトやワイズメアリーのようなインブリードが出る競走馬が発生しました。
デアリングタクトに関して言えば、そもそも「奇跡の血量」であるサンデーサイレンスの4×3クロスを持っているがゆえに、種付けの相手となる種牡馬が内国産馬の場合、かなり限られるのが現状です。
もし、仮にデアリングタクトの種付け相手がゴールドシップの場合、「サンデーサイレンスの3×4×5クロス」といった濃いインブリードの競走馬が生まれます。(ゴールドシップ自身、祖父にサンデーサイレンスがおります。)
これは、内国産馬同士で交配をさせたら、かなりサンデーサイレンスの血が濃くなってしまった競走馬が誕生してしまう危険性を示しています。
故に、現時点での課題としては「日本と海外からサンデーサイレンスの血を引いていない馬を探す」ことが現代競馬においての課題です。
競馬そのものが衰退する
続いてが、「競馬そのものが衰退する」です。
競馬は、血統が物を言うブラッド・スポーツであり、サンデーサイレンスが導入される前までは様々な血統の競走馬が走っていました。
具体的に言えば、シンボリルドルフ産駒のトウカイテイオーのような超良血を始め、笠松という田舎から中央に殴り込みをし、第二次競馬ブームを巻き起こした雑草系統のオグリキャップのような競走馬がしのぎを削っていました。
しかし、サンデーサイレンスが導入されて以降は、毎年生まれてくる産駒で、遅かれ早かれ必ずG1を取る競走馬が生まれてきました。
これは日本競馬のレベル上げに貢献したのと同時に、当時は血の偏りも危険視されていました。
今を鑑みると、海外はともかく、日本競馬では、サンデーサイレンスの血が流れていない競走馬を見ることはまず少ないです。
むしろ、日本の場合はサンデーサイレンスの血が一切流れてない競走馬を数えたほうが早いです。
今の競馬はそのような状況です。
なお、競馬自体がオワコン化すると、リンクしてウマ娘もオワコン化してしまいます。
理由としては、ウマ娘自体「実際の競走馬を美少女に擬人化したコンテンツ」である為です。
なので、ウマ娘が存続するには、ウマ娘ファンの支えはもちろん、日本競馬をオワコン化させないJRAの努力が必要です。
将来起こる可能性があること
続いて、将来起こる可能性があることは一つだけあり、それは「ディープインパクトのインブリード」です。
なぜディープインパクトのインブリードなのか
なぜ、ディープインパクトのインブリードなのかといいますと、ディープインパクト自体、2012年から長年リーディングサイアーの座に輝いており、父であるサンデーサイレンスと同様に、ウマ娘になったサトノダイヤモンドを始めとした数多の競走馬が誕生しました。
ただ、サンデーサイレンスとは唯一違う点として、「海外にもディープインパクト産駒がいる」ことでしょう。
故に、確実に起こることして「互いの両親の先祖にディープインパクト」がいることです。
ここに関しては、前述のワイズメアリーで触れたように、ディープインパクトの兄であるブラックタイドとのクロスも考慮してあります。
例えば、ディープインパクトの子孫の父系統の曽祖父がサトノダイヤモンド、母系統の祖父にキタサンブラックがいたら、ワイズメアリーのように「ディープインパクト4×ブラックタイド3クロス」が発生します。
これは、全兄弟(父と母が同じ馬)が同一種牡馬として見られたらの例であり、ディープインパクトのみのインブリードとなると、子孫の父系統の曽祖父がサトノダイヤモンド、母系統の祖父がコントレイルの組み合わせだと「ディープインパクトの4×3クロス」が発生します。
このようなことが近い将来起こりうるのではないかと私は考えています。
まとめ
まとめに入りましょう。
サンデーサイレンスは、日本競馬に大きな影響をもたらし、日本競馬のレベルの底上げに輝かしい貢献をしました。
その光があまりに強すぎた影響か、現代競馬ではサンデーサイレンスの血が飽和状態に陥り、今となってはサンデーサイレンスの血が供給過多状態となっております。
故に、ワイズメアリーのような攻めすぎたインブリードをして生まれた子や、デアリングタクトのように、海外からお婿さん候補を見つけて交配させたりする必要が出てきました。
他には、ディープインパクトがサンデーサイレンスに次ぐリーディングサイアーの座に輝いたが故に、サンデーサイレンスと同じ栄光と罪を作るのではないかと私は考えています。
あくまで私個人が考える現代競馬の課題としましては、サンデーサイレンスの血をなるべく薄めることでしょう。
今後、競馬が発展することを心から祈っております。
それでは、次の記事でお会いしましょう、ではまた!!